【ゼンハイザー ACCENTUM Open レビュー】VGP金賞の実力は?音質と快適性を両立したオープンイヤーの決定版
「ながら聴き」は、もう音質を妥協しない。ドイツの名門が示す、新しいリスニングスタイルの答え。
1. 導入:音楽と現実世界の「境界線」をなくすイヤホン
「好きな音楽に浸りたい。でも、周囲の音も聞こえないと不安だ」「リモートワーク中、BGMは欲しいけど、家族の声やインターホンは聞き逃したくない」「長時間イヤホンを着けていると、耳が疲れてしまう」。このようなジレンマは、現代のライフスタイルにおいて多くの人が抱える悩みではないでしょうか。
これまで、この問題に対する答えは「音質をある程度犠牲にした、ながら聴きイヤホン」か、「外音取り込み機能付きの高価なノイズキャンセリングイヤホン」の二択が主流でした。しかし、そのどちらにも満足できない「音質にこだわりたい、でも開放感も欲しい」という層の想いは、宙に浮いたままでした。
その永年の課題に、オーディオ界の巨星、ゼンハイザーが真正面から向き合いました。その答えこそが、今回ご紹介する「Sennheiser ACCENTUM Open」です。これは、耳を塞がないオープンイヤー型でありながら、ゼンハイザーが誇る上質なサウンドを一切妥協せずに届けるという、野心的な製品。その実力は、国内最大級のオーディオビジュアルアワード「VGP 2025 SUMMER」で金賞VGP2025 SUMMER 金賞に輝いたことでも証明されています。
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この記事では、ACCENTUM Openが本当に「オープンイヤー型の決定版」となり得るのか、その音質、装着感、デザイン、そして最大の懸念点である「音漏れ」まで、徹底的にレビューします。「結論だけ知りたい」という方は、「23. まとめ」までお進みください。
2. 製品概要:名門ゼンハイザーが描く「日常に溶け込むサウンド」
まずは製品の基本情報と、それを生み出したブランドの哲学に触れていきましょう。
Sennheiser(ゼンハイザー)というブランド
1945年にドイツで創業して以来、ゼンハイザーはプロ用のマイクやモニターヘッドホンから、コンシューマー向けの高級ヘッドホンまで、音響機器の分野で常に世界をリードしてきました。そのサウンドは「ゼンハイザーサウンド」と称され、特定の周波数帯を強調しない、誠実でバランスの取れた自然な音作りで、世界中の音楽愛好家やプロフェッショナルから絶大な信頼を得ています。「ACCENTUM」シリーズは、その上位機種「MOMENTUM」で培った高音質技術を、より多くの人に届けるために生まれた戦略的なラインナップです。
ACCENTUM Open 基本スペック
スペックからは、長時間の快適な使用と、妥協のない音質へのこだわりが読み取れます。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 製品名 | Sennheiser ACCENTUM Open |
| 価格帯 | 約16,000円〜17,000円前後(市場実勢価格) |
| 形式 | オープン型(インナーイヤー)/ 完全ワイヤレス |
| ドライバー | 11mm ダイナミック型ドライバー |
| 再生周波数帯域 | 25Hz – 15,000Hz |
| バッテリー駆動時間 | イヤホン単体:最大6時間 / ケース併用:最大28時間 |
| 急速充電 | 10分の充電で約90分再生 |
| Bluetoothバージョン | 5.3 |
| 対応コーデック | SBC, AAC |
| 防水性能 | IPX4(防滴仕様) |
| 重量 | イヤホン片側:約4.35g / 充電ケース:約29.3g |
| その他機能 | マルチポイント接続、自動装着検出、タッチ操作 |
3. 主な特徴:なぜ「音質」と「開放感」を両立できたのか?
ACCENTUM Openの革新性は、いくつかの技術的なブレークスルーに支えられています。
①【音質の核】オープン型に最適化されたゼンハイザーチューニング
オープンイヤー型イヤホンの最大の課題は「低音の再現性」です。耳を密閉しないため、低音が抜けやすく、スカスカした音になりがちでした。ゼンハイザーは、この課題に対し、11mmの大口径ダイナミックドライバーを新開発。さらに、伝説的なモニターヘッドホン「HD 650」の音作りをベースに、オープンな環境でも豊かで深みのある低音と、クリアな中高域が感じられるよう、緻密なチューニングを施しました。これは、単に外の音が聞こえるだけでなく、音楽そのものを高品質に楽しむための、同社らしい誠実なアプローチです。
②【快適性の鍵】つけていることを忘れる軽やかさ
片側わずか約4.35gという超軽量設計。さらに、耳のくぼみ(耳甲介)にフィットし、重量を耳全体に均等に分散させる独自のステム(脚部)デザインを採用しています。これにより、カナル型イヤホンのような耳道への圧迫感や、長時間の使用による蒸れ・疲れを劇的に軽減。まるで体の一部であるかのように、一日中快適に装着し続けることができます。
③【技術の粋】音漏れを抑制する巧みな音響設計
オープンイヤー型の宿命である「音漏れ」。ACCENTUM Openは、ドライバーの向きやハウジングの形状を最適化することで、音が鼓膜にダイレクトに向かうようコントロールし、周囲への拡散を最小限に抑えています。これにより、図書館のような極めて静かな場所でなければ、日常的なシーン(オフィス、カフェ、電車内など)で隣の人に迷惑をかける心配はほとんどありません。
④【利便性の追求】日常使いに便利な機能群
最大28時間という十分なバッテリーライフに加え、2台のデバイスに同時接続できる「マルチポイント機能」を搭載。PCでオンライン会議をしながら、スマホの着信にシームレスに応答するといった使い方が可能です。また、IPX4の防滴性能も備えており、突然の雨やスポーツ時の汗にも対応。日常のあらゆるシーンで、安心して使えるパートナーとなります。
4. メリット:ACCENTUM Openがもたらす新しいライフスタイル
- 高音質な「ながら聴き」の実現: 周囲の音をクリアに聞きながら、妥協のないゼンハイザーサウンドを楽しめる。仕事や家事をしながらでも、上質な音楽体験が可能です。
- 一日中続く、圧倒的な快適性: 耳を塞がないことによる開放感と、人間工学に基づいた軽量デザインで、長時間使用しても疲れ知らず。耳がデリケートな方にも最適です。
- 安全性の向上: 屋外でのランニングやウォーキング中でも、車や自転車の接近音、人の気配などを自然に察知できるため、安全性が格段に向上します。
- 自然なコミュニケーション: イヤホンを着けたまま、レジでの会計や同僚との会話がスムーズに行えます。いちいちイヤホンを外す煩わしさから解放されます。
5. デメリット・注意点:万能ではない。使う環境を選ぶということ
多くのメリットを持つ一方で、オープンイヤー型ならではの特性を理解しておくことが、購入後のミスマッチを防ぐ上で非常に重要です。
① 物理的な遮音性はゼロ
当然ながら、ノイズキャンセリング機能はなく、物理的な遮音性もありません。そのため、地下鉄の騒音や飛行機のエンジン音など、大きな騒音のある環境では、音楽の細部が聞き取りにくくなります。音楽に完全に没入したい、静寂な空間で集中したい、という用途には向いていません。これは欠点ではなく、製品の「仕様」です。
② 音漏れの可能性はゼロではない
音漏れは非常に巧みに抑制されていますが、ゼロではありません。深夜の静まり返った寝室や、図書館の閲覧室など、極度に静かな環境で音量を上げると、隣の人にシャカシャカという音が聞こえる可能性はあります。TPOをわきまえた音量調節は必要です。
③ 低音の「圧」はカナル型に劣る
ゼンハイザーのチューニングにより、オープン型としては驚くほど質の高い低音が実現されています。しかし、鼓膜に直接響くような、物理的な低音の「圧力」や「迫力」は、耳を完全に密閉するカナル型イヤホンには及びません。EDMやヒップホップの重低音を「浴びたい」という方には、少し物足りなく感じるかもしれません。
6. ユーザーレビュー&フィードバックサマリー
ECサイトやレビューブログで見られる、一般的な評価の傾向をまとめました。
肯定的な意見の共通点
音質への称賛: 「オープン型とは思えない低音の質と量」「さすがゼンハイザー、音が自然で聴きやすい」「広々とした音場が心地よい」など、音質に関する満足度が非常に高いです。
装着感の快適さ: 「本当に軽い。着けているのを忘れる」「一日中着けても全く痛くならない」「カナル型が苦手な自分には最高の選択肢」と、装着感を絶賛する声が多数を占めます。
利便性とデザイン: 「マルチポイントが便利すぎる」「ケースが小さくて持ち運びやすい」「デザインがシンプルで上品」など、日常使いでの利便性や外観も高く評価されています。
改善を望む意見の共通点
音漏れへの言及: 「静かなオフィスでは少し気を使う」「音量を上げるとやはり漏れる」といった、音漏れに関するコメントは一定数見られます。ただし、常識的な音量なら問題ない、という意見がほとんどです。
遮音性のなさ: 「電車の中では周りの音がうるさくて音楽が聞こえづらい」など、製品の特性を理解した上での、遮音性のなさに関する指摘があります。
総じて、「オープンイヤー型」という製品コンセプトを正しく理解しているユーザーからは、音質と快適性の高次元での両立に対し、極めて高い評価を得ていることがわかります。
7. 競合製品との比較:オープンイヤー戦国時代におけるACCENTUM Openの立ち位置
オープンイヤー型イヤホン市場には、強力なライバルが存在します。それらと比較することで、本製品の独自性を明らかにします。
| 項目 | Sennheiser ACCENTUM Open | Shokz OpenFit | Bose Ultra Open Earbuds |
|---|---|---|---|
| 音質の方向性 | バランス重視、自然なサウンド | クリア、中音域重視 | パワフル、イマーシブサウンド |
| 装着方式 | インナーイヤー型 | イヤーフック型 | イヤカフ型 |
| スポーツ適性 | 日常的な運動向け | 非常に高い | 高い |
| 価格帯 | 中 | 中〜高 | 高 |
| ブランドイメージ | 伝統的なオーディオブランド | スポーツ・アウトドア | 革新的な音響技術 |
この比較から、ACCENTUM Openの強みは、伝統的なオーディオブランドとしての「音質」へのこだわりにあることが明確です。Shokzがスポーツシーンでの安定感を、Boseが独自技術による立体音響を追求する中で、ゼンハイザーはあくまで「音楽を自然に、高品位に聴く」という原点に立脚しています。それでいて価格は競合より抑えめであり、コストパフォーマンスの高さも光ります。
8. 購入方法と入手性について
Sennheiser ACCENTUM Openは、ゼンハイザー公式ストアのほか、Amazon、楽天市場などの大手ECサイト、ヨドバシカメラ、ビックカメラといった家電量販店で広く購入可能です。
特に装着感は個人の耳の形に左右されるため、可能であれば家電量販店などで試着してみることをお勧めします。価格比較やポイント活用を重視するなら、ECサイトが便利です。Amazonのプライムデーや楽天スーパーセールなどの大型セール期間を狙うと、よりお得に手に入れることができるかもしれません。
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